くまごろうみたいなおっさんののりもの日誌

ハーレースポーツスターのぐうたら維持。

F1総括。

開幕近づきつつある中、いまさらですが。

 

必要に迫られればF1のような巨大で保守的な組織も動けるじゃないかと感心した昨シーズンでしたね。ダイナミックで例年にない面白さでした。

 

長期的に見ればこのスポーツの今後の組織運営にとっていい経験になったのかと思います。内燃機関が強力に終息に向かって行く気配の中、モータースポーツの最高峰が今後どう変化していくのか、F1そのものを応援していきたいですね。

 

さて、何よりシーズン毎の各ドライバーの悲喜こもごもが面白いこのF1、私の昨年の開幕の記事を元に振り返り、今後の展望も含めて。

まずメルセデス、ここは順当でした。ハミルトンのコロナ感染での代役ジョージラッセルのバーレーンでのドライブも順当だとは思いましたが爽快でしたね。ハミルトンとラッセルはスタードライバーで、ボッタスは一流のアシストドライバーだと評価します。

 

次にレッドブル、フェルスタッペンは完璧なドライバーとして圧倒的な力を見せてくれました。この人はデビューが若かったこともありますが、F1に来てから明らかに成長を見て取れる稀なドライバーですね。正直、ハミルトンを凌ぐドライバーかもしれないと思わせます。アルボンはアジアの星として応援にしていただけに残念ですが、相手が悪すぎました。私はペレスがアルボンよりもいい仕事をするとは思わないですよ。又、角田がアルファタウリに決まり、とても喜ばしいことではありますが、ガスリーとアルボンのセットを見たいんですよね。これドライバー評価にはうってつけだと思うんですが何しろ、F1人事はどこのチームも政治経済に翻弄されすぎてシンプルにドライバーを見れなくなっているのか?

で、角田は厳しいかもと予想します。F2では本人のエラーではないトラブルが彼の足を引っ張ったと言われる面もありますが、角田だけが特別そうだったとは思いませんし。

 

さてさてフェラーリ、見事にやってくれましたルクレールベッテル喰い。しかし最終戦アブダビベッテルリスペクトデザインヘルメットを着用するなどルクレールは人格的にも良いです。チームプレイヤーとしてこの点は案外F1ドライバーとして重要なのかもしれません。この人やノリス、ラッセルやアルボンは新しい風のように見えます。現代的で肩の力が抜けた庶民感覚。殺気立っていないけど速い。この辺りが将来フェルスタッペンと共にF1を背負って立つことを期待します。

 

で、ルノー、ここですよ。オコンはやはり過大評価だった。監督アビデブール退任ですが、リカルドを扱いきれなかった感があります。じゃあなぜリカルドを獲得したのか?と。

アロンソリカルドのラインナップでも作ることができればルノーブランドに一気に華が出ていたかもしれないのにと思います。アロンソオコンじゃあ見るものを引きつけませんよ明らかに。アロンソがオコンを軽くひねってもオコンだしなあとなるし、オコンがアロンソにやっとこさ勝ってもアロンソは年だからとなります。これ何が面白い?

リカルドはしっかりと評価の確立したドライバーなのでベンチマークとして機能しますよ。アロンソとどんな結果になっても面白かったでしょう。

 

マクラーレンはまあボチボチだったかな?ノリスはおそらく今年はリカルドのフォローをすることになるでしょう。ここ、どちらもハッピーキャラクターなのでこの点での相乗効果が楽しみではあります。で、サインツルクレールのフォローです。

 

ウィリアムズはラッセルとラティフィでは比べるまでもないですよ。モノが違う。私はやはり明らかなペイドライバーというものには関心は持てません。もちろんスーパーライセンスポイントを持ってはいるが、この人達より明らかに結果を出しているのにF1に来れていない人たちがいることを考えるといい気分はしませんよ。だからいずれもチームの筆頭株主の息子であるラティフィ、ストロール、マゼピンなんかはどうしても。得てしてこの人達、私にとってはスポーツマンとしても魅力を感じないキャラクターなんですよねー。

 

場内外で素行不良なマゼピンなんか特に。ハースのげんこつオヤジのギュンターシュタイナーがビシッと叩き出して欲しかったですが、なかなかこの人ああ見えて義理人情に厚いのか長いものに巻かれるのか、一本筋が通ってそうで通っていないようで。ハースの伸び悩みの一つの大きな要因としてグロージャンとマグヌッセンのラインナップにあったと思っている私にとってはこの人の采配は元々あまり評価しづらいところがあります。面白いキャラクターなんですけどね。

 

F1は現在新規ファン獲得に熱心ですが、この不透明な政治経済は理解されないと思います。

 

行き着く物思いはというと、私は子供の頃からF1を観てきましたがその頃は純粋に競走を楽しんでいて、アランプロストが世界一番速いんだと思っていました。プロスポーツとはやはりトップアスリートがどこまで極限的に競い合い、なし得るのかを観られるものだと思います。

昨年Eスポーツで、イコールコンディションでF1ドライバーがレースをしていましたが皮肉なことにそこには理想的なレースがあり、皆が観たいものはそれなんだと暗黙的に思われていた面があったはずです。

自動車の速さの追求はもはや世界は求めていませんし、コンストラクター選手権にはスポーツとしての興味はないんです。残念ながら今も昔も、モータースポーツはサッカーにはなり得ないのかなあと痛感するんですよね。

 

やはりモータースポーツはいよいよ危機です。電気自動車、自動運転により乗り物の娯楽性も無くなるでしょう。

先ほどF1そのものを応援したいと書きましたが、これは切実です。フェルスタッペン世代がドライバーキャリアを全うする姿をちょっと想像しづらくなってきています。

 

乗り物を楽しめる時代はいつまで続くかわかりませんがとりあえずF1は開幕近く、延期にならないことを期待してます。